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新潟県中央部、三条市。古くから金物のまちとして栄えてきたその地に、石田製作所があります。 石田製作所は精密板金を得意とし、農機具の部品やATMなどの精密板金部品の加工を行う下請けメーカーとして、60年以上技術を積み重ねてきました。
ところが近年、取引先が海外へ生産を移したり、リーマンショック以降の不景気で受注が減少。下請け企業はそのあおりを受け、淘汰を経験することとなりました。 そこで同社は、大手メーカーの下請けの仕事だけではなく、自社ブランドのオリジナル商品を開発することで、生き残りを模索していくことを決意。自社技術の"見える化"と"新たな社会への貢献"を目的に、一般消費財開発部門「ISHIDA FACTORY」を、燕市に立ち上げました。
そんなある時、F1のコラボレーション事業で、レーシングカー型のプルタブオープナーを製作し配ったところ、レースクイーンの子たちやキャンペーンガール達に大好評!長い爪に美しいアートを施した彼女たちには、缶のプルタブを開けるのは至難の技だったのです。でも、もっとデザインも可愛いものが欲しいという希望を受け、アクセサリーとしても使える、ハイヒール型のオープナーを製作。ネイリストによるオリジナルデザインのアートを施し、まるでシンデレラの靴のような、美しい商品が出来上がりました。これがCANGALです。
まるでシンデレラの靴のような、美しいプルタブオープナー。特にALEXCIOUS限定モデルには、スワロフスキー・エレメントを100%贅沢に使用するなどアクセサリーとしての人気が高く、商品のヒントとなった、ネイルアートをする若い女性達だけでなく、華やかなアクセサリーを好む大人の女性からも好評を得ています。また、商品開発のストーリーに共感した男性が、大切な恋人や奥さんへの心を込めた特別なプレゼントとして購入されることもしばしば。美しいだけでなく、実用性に優れ、石田製作所の技術が生かされた商品は、幅広く多くの方の心を掴んでいます。
きらびやかなデコレーションが美しいCANGALですが、ベースであるステンレスハイヒールには、それに勝るとも劣らない、高度な金属加工技術が輝きを放ちます。37行程にも及ぶ製造行程はすべて職人の手作業で、長年培ってきた金型、プレス、溶接、曲げの精密板金加工技術に、iPodの背面の鏡面仕上げを実現した研磨技術のノウハウを得て、今まで部品製造中心で一般消費者の目には見えなかった石田製作所のものづくりが、手の中で輝く小さなハイヒールとなって集約されました。
さらに、職人たちとは全く別の分野で活躍する「ネイリスト」が、それぞれの感性と技術でデザインを施すことにより、今まで誰も見たことのない斬新な商品として、多くのメディアや若い女性の注目を集めるようになりました。地元紙やテレビに取り上げられ、展示会やコンテストで人気を博し、2013年には複数の全国放送番組で取り上げられ、CANGALとともに石田製作所の技術は、一気に世に知れ渡りました。
実はこの商品の開発には、もうひとつユニークなエピソードが存在します。なんと、燕三条の技術を引き継ぎ、新しい商品を開発したのは、フィリピン生まれの職人、フランシス・アルセナさん。彼は1997年から新潟県の三条市で働き始め、燕市と三条市で15年間の長期にわたり、高度に熟練した職人の元で金属加工技術を学び、身につけます。そして、設計開発を手がけたのが、手作りのプルタブオープナーでした。彼は石田製作所の海外市場開拓をリードする存在となった一方で、「自分は日本の職人として働いています!」と、日本の技術に対して、日本人にも勝るとも劣らない愛と誇りを持って、伝統技術を受け継いでいます。
下請町工場の再興を懸け、男たちが飛び込んだ「カワイィ*」の世界
~ギャルの心を掴んだのは、板金職人の誇りが詰まった"デコ"アイテム~
下請から自社商品開発へ
新潟県中央部、三条市。古くから金物のまちとして栄えてきたその地に、石田製作所があります。
石田製作所は精密板金を得意とし、農機具の部品やATMなどの精密板金部品の加工を行う下請けメーカーとして、60年以上技術を積み重ねてきました。
ところが近年、取引先が海外へ生産を移したり、リーマンショック以降の不景気で受注が減少。下請け企業はそのあおりを受け、淘汰を経験することとなりました。
そこで同社は、大手メーカーの下請けの仕事だけではなく、自社ブランドのオリジナル商品を開発することで、生き残りを模索していくことを決意。自社技術の"見える化"と"新たな社会への貢献"を目的に、一般消費財開発部門「ISHIDA FACTORY」を、燕市に立ち上げました。
"キャンギャル"の声がヒントに
そんなある時、F1のコラボレーション事業で、レーシングカー型のプルタブオープナーを製作し配ったところ、レースクイーンの子たちやキャンペーンガール達に大好評!長い爪に美しいアートを施した彼女たちには、缶のプルタブを開けるのは至難の技だったのです。でも、もっとデザインも可愛いものが欲しいという希望を受け、アクセサリーとしても使える、ハイヒール型のオープナーを製作。ネイリストによるオリジナルデザインのアートを施し、まるでシンデレラの靴のような、美しい商品が出来上がりました。これがCANGALです。
年代問わず"女の子ゴコロ"に響くCANGAL
まるでシンデレラの靴のような、美しいプルタブオープナー。特にALEXCIOUS限定モデルには、スワロフスキー・エレメントを100%贅沢に使用するなどアクセサリーとしての人気が高く、商品のヒントとなった、ネイルアートをする若い女性達だけでなく、華やかなアクセサリーを好む大人の女性からも好評を得ています。また、商品開発のストーリーに共感した男性が、大切な恋人や奥さんへの心を込めた特別なプレゼントとして購入されることもしばしば。美しいだけでなく、実用性に優れ、石田製作所の技術が生かされた商品は、幅広く多くの方の心を掴んでいます。
どこまでも美しく、贅沢な「金属加工品」
きらびやかなデコレーションが美しいCANGALですが、ベースであるステンレスハイヒールには、それに勝るとも劣らない、高度な金属加工技術が輝きを放ちます。37行程にも及ぶ製造行程はすべて職人の手作業で、長年培ってきた金型、プレス、溶接、曲げの精密板金加工技術に、iPodの背面の鏡面仕上げを実現した研磨技術のノウハウを得て、今まで部品製造中心で一般消費者の目には見えなかった石田製作所のものづくりが、手の中で輝く小さなハイヒールとなって集約されました。
さらに、職人たちとは全く別の分野で活躍する「ネイリスト」が、それぞれの感性と技術でデザインを施すことにより、今まで誰も見たことのない斬新な商品として、多くのメディアや若い女性の注目を集めるようになりました。地元紙やテレビに取り上げられ、展示会やコンテストで人気を博し、2013年には複数の全国放送番組で取り上げられ、CANGALとともに石田製作所の技術は、一気に世に知れ渡りました。
もうひとつのエピソード
実はこの商品の開発には、もうひとつユニークなエピソードが存在します。なんと、燕三条の技術を引き継ぎ、新しい商品を開発したのは、フィリピン生まれの職人、フランシス・アルセナさん。彼は1997年から新潟県の三条市で働き始め、燕市と三条市で15年間の長期にわたり、高度に熟練した職人の元で金属加工技術を学び、身につけます。そして、設計開発を手がけたのが、手作りのプルタブオープナーでした。彼は石田製作所の海外市場開拓をリードする存在となった一方で、「自分は日本の職人として働いています!」と、日本の技術に対して、日本人にも勝るとも劣らない愛と誇りを持って、伝統技術を受け継いでいます。